農業政策について
 (1)米の生産目標数量の配分について
 (2)農業分野での国際交流の推進について
  公共交通機関優先システムの構築について
 (1)JR福知山線の利便性の向上と複線化について
 (2)JR三田駅等の駅前周辺のまちづくりについて
  ひょうごツーリズムビジョンの推進について
  地域の実情に応じた交番設置等について
 私たちは、今大きな歴史の渦の中で、行方を探る羅針盤を失ったように見えます。経済至上主義でGNP1位の座を追いうづけた末、ナンバー1を目指すより、今いわれるオンリー1を目指す方向へ軌道修正することに気付づかされたようです。
  3週間ほど前ですが、米国では増税と移民への人権侵害を理由に自分たちのリーダーを変えた。そして、日本でもこの間耳にしたような威勢のいいかけ声で、「州財政は今危機的状況にあるが、痛みを分かち合い、みんなの協力で再建しよう」と呼びかけた俳優知事が誕生した。
  聞けば知事の通勤手段は自家用ジェット機であるらしい。いかにも超大国アメリカで人気NO1のシュワちゃんらしい。
  しかし、彼の目の前には、今380億ドル、日本円で4兆1,380億円の財政赤字を抱え、多くの失業者を出し、昼夜を問わぬ犯罪が多発しているとも聞きます。
  現実は果たして映画のようなシナリオか、第2の大統領の出現か、これまた大いに興味深いところであります。
  このような時代の変革期を象徴するような、バーチャルなゲーム的ともいえる現実を前にしてもなお、厳しい現実を受け止め、勇敢に行財政改革に立ち向かい、雄県兵庫の新時代を切り開くべく、果敢に奮闘される井戸知事並びに各部局に順次質問を致します。


1.農業政策について

(1)米の生産目標数量の配分について

  まず、第1の質問として、米の生産目標数量の配分について、お伺いします。
21世紀の日本農業の存亡を左右すると言われる、WTO第5回閣僚会議が本年9月、加盟146カ国が参加する中、メキシコのカンクンで開催されましたが、提示された農業分野の調整案にも参加国それぞれが不満を表明し、予定期間内の合意が困難と判断され、最終日の農業関連の作業部会に入らないまま、閣僚会議の打ち切りが宣言されました。また、引き続く日本とメキシコ2国間の自由貿易協定も決裂したところです。
  自由貿易至上論や「比較優位の原則」が、農産物貿易には相容れないことや、WTOルールの中で日本ができる唯一の選択は、自由化と国内農業の両立を図ること、すなわち新世紀に求められる多様な農業が共存できる「新たな農産物貿易ルールの確立」こそが、今必要であると実感するものです。
  ところで、わが国の食料、農業政策の基盤となる米政策に目をむけると、今後の水田農業経営確立対策や生産調整の見直し施策として、「コメ政策の抜本改革」である「米政策改革大綱」が昨年12月に決定され、さらに、改正食糧法も成立し、引き続く本年7月末にはその財政措置などの具体策が明らかになったところです。
いよいよ新たなコメ政策による各種施策が始まることで、従来以上の地域特性を活かした「地域水田農業ビジョン」づくりが来年3月の年度末までに本格化します。
  また、国内農業の生産と流通は、コメの生産調整においても端的に現れています。その生産量は、至ってその産地の気候に左右されるものであり、本年産米の多雨冷夏による減収は、年の瀬を間近にした町のスーパー店頭のモチ米価格の急騰という姿を見ても明らかであり、その価格差は、人気銘柄モチ米で約60%の値上がりと報じられ、政府在庫のあるウルチ米と違い備蓄制度のないモチ米は、冷夏の影響もあり北海道・東北ではすでに民間在庫は底をつき、数万トンの供給不足が予測されるため、先般農水省はモチ米の輸入拡大を決定したとも報じられています。
  猫の目のように変化する農業政策と環境悪化と温暖化による異常気象にさらされる中、平成22年度までに、消費者重視・市場重視の米づくりの本来あるべき姿の実現を目指す米政策改革のスタートに期待するところですが、そこへの助走期間となる来年度の水稲作付け面積に関わる米の生産目標数量の配分について、新たなステップへの展開が図られ地域情勢を勘案したものとなっていくのか、をこれまでの転作面積の配分の経過と今後の米の生産目標数量の配分方向を踏まえて、お伺いします。  


(2)農業分野での国際交流の推進について

  次に、農業分野での国際交流の推進について、お伺いします。
国際化とボーダレス社会の進展には、目を見張るものがあります。金融・証券・情報通信関連企業をはじめとして、わが国の企業環境は国際的な激しいビジネス競争のもと、ここ数年の間に大きく様変わりをしています。
  また、国内農業を取り巻く情勢も、世界貿易機関WTO農産物自由化交渉や2国間、地域間の自由貿易協定FTAで、ことごとく行き詰まっている農業問題を、よりグローバルなネットワークで国や地域を越えて、その技術研修と異文化交流により理解を深めながら、農業の持つ多様性や地球環境と食料供給を共に進めることが、重要な時代と位置づけられます。
  また、先般、兵庫県国際農業者交流協会より海外派遣研修事業に関する継続と拡充のための要望書が提出されたと聞いております。
  この兵庫県国際農業者交流協会は、海外で農業経営の実務を学ぶため、社団法人国際農業者交流協会で実施する海外研修を経験した県内の参加経験者で構成された組織で、産業として自立できる農業の振興と経営責任をもった後継者の育成を目的とされた団体であり、過去には、神戸市において畜産業の振興のため、海外の先進情報を研究する「畜産振興国際シンポジウム」を社団法人国際農業者交流協会と共催され、中でも、世界最大の穀物輸出国である米国の業界団体の専門家らが、本国の穀物生産や酪農の現状を紹介し、全国の畜産農家からの参加者と共に、意義ある研修と大きな交流の成果が報じられています。
  しかしながら、社団法人国際農業者交流協会は、昭和27年創設以来50年余りの歴史の中で、1万3千名を超える多くの若き農業青年にとって経営と国際感覚を習得した意義深い事業が、国の行政改革に伴い、外務省の米国派遣事業の補助金打ち切り対象となっていることや、農水省の欧州派遣事業すらも予算削減やむなしの情勢であるとのことです。
  いうまでもなく、WTO交渉における国際感情の多様化やグローバルな視野での農業経営を身につけた若い農業者の育成は今後とも重要な課題であり、特にそれらを直接体感できる海外派遣研修事業の継続は最も重要であります。
  また一方、兵庫県では優れた県内農業技術を学ぶため途上国からの農業研修者を受け入れており、帰国後の研修生は各国の地域農業のリーダーとして活躍し、わが国農業の理解者として大いに交流が進んでいます。
  そこで、これら農業分野への国際交流の推進に、県農政として、今後どのような展開を進めていかれるのか、お伺いします。

2.公共交通機関優先システムの構築について

(1)JR線福知山線の利便性の向上と複線化について

 
次に、公共交通機関優先システムの構築について、お伺い致します。
  本格的な成熟社会を迎えた現在、地域住民とのパートナーシップのもと、安全で安心して暮らすことのできる魅力ある「人間サイズのまちづくり」が最重要課題となってきていることから、今後の社会基盤整備にあたっては、これらを基調に、これまで整備してきた既存ストックを社会情勢の変化に合わせ、より魅力アップを図りつつ、「つくる」から「つかう」の視点で、効率的かつ効果的に利用できる事業の推進が求められています。
  そこで、既存の社会資本ストックの最たるものとして、公共交通機関であるJR線についての整備促進についてお伺い致します。
  中でも、県内のJR路線で、特に大阪経済圏へ乗り換えなしに直結する、JR福知山線の利便性の向上と複線化の促進についてであります。
  当該JR福知山線の終点駅である京都府福知山市を含む篠山市、三田市の3市に加えて、今後「丹波市」に合併がすすむ氷上郡6町とが昭和39年より福知山線複線化促進期成同盟会を結成して以来、複線化と利用増進の実現に向け様々な取り組みをし、近年でも平成14年度には、西日本旅客鉄道株式会社南谷社長と井戸知事宛に要望書が提出されているところです。
  その中には、大量輸送機関である公共交通機関JRに対して、沿線住民より地域の活性化や利便性の向上を求めての要望が数多く出ています。例えば、駅舎やホーム等の整備と安全性の向上であり、輸送サービス面では運行列車数の増便やスピードアップ、そしてより利用しやすい運行ダイヤの設定と列車待ち時間の短縮、そして全線直通運行の増便など、利用者にとってのサービス面への要望です。
  ご理解のように、JR福知山線は阪神大都市圏と北摂丹波地域を経て、但馬、丹後、山陰地方を結ぶ主要な地域連携軸であり、特に県内阪神地域と丹波地域を結ぶ基幹交通網として、また、「ひょうご循環鉄道」の一翼を担う広域公共交通機関として重要な路線であります。
  平成9年3月の篠山口駅までの複線化とともに、沿線住民の全線複線化への思いは一層高まっています。
  さらに、この沿線は、ここ数年、国・県、民間の大型住宅開発や産業団地開発とJR東西線への乗り入れにより、着実な利用者増加が進み、その上に県のプロジェクトとして今後予定されている県立陶芸館や、全国育樹祭が予定されている県立有馬富士公園の完成により、従来からの豊かな自然と歴史ある町並み、そして四季を通じての観光や味めぐりの旅など、大きな魅力が増幅されてきた路線です。
  当該沿線整備は、これらの広域的な地域連携をより進めて、活力ある地域を創出する上で必要不可欠であり、また安全で快適性に優れ、しかも環境に優しい総合交通体系の構築という観点からも極めて重要な路線です。
  故に、県においても、「ひょうご21世紀交通ビジョン」において、当該路線の重要性に鑑みて中長期計画として、2010年までに複線化を目指す路線として、新三田から柏原間の整備促進が、定められております。
  そこで、大型公共事業への事業展開が厳しい中、国への要請も含めて、JR福知山線の新三田駅以北での利便性の向上と全線複線化に向けた、県の取り組み姿勢をお伺い致します。


(2)JR三田駅等の駅前周辺のまちづくりについて

  また同じく、当該沿線における沿線駅前のまちづくりについてお伺いします。
  現在、JR福知山線の沿線駅周辺のまちづくりとして各種の支援事業に取り組まれています。これに対しては、沿線地域の住民へ丹波県民局が昨年度実施したアンケート調査にも多くの地域の思いも寄せられています。
  そして、このことは、今後の沿線全ての各駅周辺で計画されている各市町の再開発事業、区画整理事業、まちづくり総合支援事業等の事業展開への大きな期待の現れであるとともに、わが町の玄関づくりであり、モータリゼーションの波により押し流され、通り過ぎてきた過去の駅前の賑わい復活への熱い思いであるといえます。
  私は、誰にも遠い思い出の中に、ふるさとの駅があるように想います。元気な声のする駅をもう一度取り戻したい、そんな心で、JR三田駅や以北の駅前周辺のまちづくりについて、知事のご所見と、具体の事業展開について、お伺いします。

3.ひょうごツーリズムビジョンの推進について

  次に、ひょうごツーリズムビジョンの推進についてお伺いします。
この度の県内観光客動態調査によると、平成14年度の県内への観光客入込数は、昨年度より207万4千人減少し、1億1,710万人で昨年比1.7%の減少となっており、なかでも特徴的な傾向として、日帰り観光が全体の88.2%で前年より50万1千人増加し、一方、宿泊客は1千383万9千人で前年比84.3%と大幅に減少しています。
  この増減のなかで、各地域別に北播磨、西播磨、阪神南地域で増加し、中でも北播磨で新たな温泉施設や小野市の「ひまわりの丘公園」オープンにより、11.4%の2桁幅の増加であり、一方、東播磨、中播磨、神戸が減少し、中でも大蔵海岸の閉鎖や明石祭りが中止となったことによる明石地域を中心に東播磨地域が13.1%と大きく減少しています。
  また、季節的な観光客数の変化は例年と変わりなく、夏の入込みが多いのが阪神南、西播磨、但馬、淡路で、秋は北播磨、中播磨、丹波地域で多く、冬は神戸、阪神北、東播磨で増加しています。
  最近の観光行政の取り組みは、地域経済を活性化させるため、複数の市町にまたがる広域的な観光地づくりを目指した、歴史的な町並み保存などのハード事業や農林漁業体験などのソフト事業の両面で支援する事業が展開されています。
  国においても、自治体や観光協会そしてNPOや観光事業者などが主体となった「広域連携観光交流推進協議会」が中心となり、本年度から全国8地域で「観光交流空間づくりモデル事業」がスタートしたと聞いております。
  そこで、兵庫の持つ魅力をいかに発信するか、多様な手段を通じたPRをより強化すべく、どのような取り組みをされる予定か、お伺いします。
  また、県下の地域における貴重な文化遺産を再発見し、地域の歴史と文化を有効に永く伝えていく地域活性化の目的で、近隣市町での公園整備も進められております。例えば、歴史的遺産を生かしたまちづくりの例として、本年、地域総合整備事業債を活用し、江戸時代から近代にかけて一世を風靡した郷土の自慢「三田焼・三田青磁」が見事に復元され、「三輪明神釜跡・史跡公園」として先般オープンしました。これにより2年後にオープンする篠山市の県立陶芸館との連携を視野に入れた神社参道商店街の町おこしと歴史産業ツーリズムへと発展するよう大いに期待されています。
  そこで、県における「ひょうごツーリズムビジョン」を踏まえて、地域の歴史と文化や季節の農産物、味覚などをめぐり地域を越えた広域空間の中で、体験と交流を通じてのひょうごの魅力を探検するなど、町おこしを含めたオールひょうごの事業展開が望まれますが、ご所見をお伺いします。

4.地域の実情に応じた交番の設置等について

 最後に、地域の実情に応じた交番の設置について、お伺いします。
昨年の本県の犯罪認知件数は、164,445件と過去最高となりましたが検挙件数は23,803件と検挙率は、低下傾向にあります。特に路上強盗やひったくりなどの街頭犯罪が増加するとともに、少年非行が凶悪化しており、また、ピッキングによる侵入盗など外国人による組織的な犯罪等の増加も顕著となっています。
このことは、私の住む三田市においても同様で、平成14年中の刑法犯認知件数は1,978件、検挙件数322件とここ数年検挙率の低下傾向が続いています。
  現在、県下には454箇所の交番が設置されていますが、この交番については、地域の安全センターとして、大きく期待されています。現下の厳しい治安情勢や都市部周辺の人口急増地域で事件・事故が多発していることから、交番の配置についても地域の実態を踏まえた県民の利便性、警戒力の地域バランス等を考慮していく必要があるのではないでしょうか。
わが会派においても、新年度予算編成に対する申入においても、安心、安全な県民生活の実現に向けて、警察職員の人員増を国に要望し、かつ県予算での警察官の増員や警察官OBの活用などを含めた増員、特に人口急増地域や新興住宅街等地域の実情に応じた交番の設置を強く申入れたところであります。
  さらに、国、公団と県が開発者である三田市の大規模開発地ウッディタウンとカルチャータウンの住民代表より、市長と市議会議長あてに地区内に交番の設置要望が出されこれを受けて、市長及び市議会議長名でもって県警本部長あてに要望書が提出されるに至っています。
  それは、平成15年10月末現在、ウッディタウンは計画人口48,000人に対し、28,507人の人口で、カルチャータウンは計画人口6,000人に対し、2,538人の人口であるなど、街の成熟度も年々高くなり、特にウッディタウンは大型量販店や大型宿泊施設が進出し、周辺はシネマ館の併設もあり、若者で賑わう通りとなっています。一方カルチャータウンも新設の県立高校の開校と誘致した大学の学部増設も伴い、平成17年には高校・大学併せて約5,000人を超える学生の増加に伴う急激な域内人口の急増が予測されています。
  各地域では住民自治会・PTAの協力のもと「自分たちの街は自分たちの手で守る」とのまちづくりの一環として、日々の巡回パトロールも実施されていますが、これもおのずと限界があり、今や「人と自然の輝く町三田、安心・安全の町」という開発者である県のまちづくりの根幹が揺らぎかねない事態であり、地域の緊急かつ重大な課題となっています。
  そこで、この人口急増地であり新興住宅地でもあるウッディタウンでの交番設置についての具体的な整備計画について、お伺いします。
  また同様に、カルチャータウンにおける急激な昼間人口が急増するという地域性を鑑み、地域で心配される犯罪の発生や予防等に警察改革の中でも検討されていると聞きますが、どのように対処されようとしているのか、併せてお伺いします。
  警察本部の早急な対応が望まれるところであり、急激な人口増加に伴う10万都市三田の市民の安全と安心に県警本部長からの温もりと実のある答弁を大いに期待し、私の質問を終わります。
  ご静聴ありがとうございました。
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